リサーチ


日焼け止めの安全性が疑われている

長年、皮膚科医達は、日焼け止めは肌を保護すると言い続けてきた。
今や、環境保護グループが多くの人気の高いブランドの安全性に異議を唱えてから、多くの人々が皮膚科医の忠告を疑っている。


日焼け止めの安全性に関する疑問(2008年7月21日)

"患者達は混乱している、"と皮膚癌の研究者であるニューヨ−ク大学の臨床皮膚科教授Darrell S. Rigel博士は言う。
'日焼け止めの使用は私にとって害になっているのですか?'と患者たちに質問されます。私は多くの時間をかけて日焼け止めについて説明するようにしています。"

最新の報告は環境保護の作業グループからのもので、1,000程の日焼け止め製品の調査で5品のうち4品は日光に対して十分に保護しないか、或は健康障害を引き起こす可能性のある成分を含んでいると主張している。

しかしグループの調査を再検討した皮膚科医達は、最大の問題はそれが科学的正確さを欠いており、日焼け止めの評価システムが恣意的で、容認されている科学的基準に根拠がない。と批判的で、"彼等が品物を評価する彼等独自のシステムを開発している。" "この尺度を使って日焼け止めが良い保護を与えるか悪い保護を与えるかと言うのはすごくくだらない科学である。"と言っている。
環境保護の作業グループの主任分析者であるSonya Lunderは、データベースと評価システムは日焼け止めに関する医学文献の詳しい再検討に基づいていると言った。再検討されたほぼ1,000の日焼け止めの中で、グループは143のブランドしか推薦していない。大半はチタンと亜鉛を使ったあまり知られていないブランドで、それらは紫外線の効果的な遮断剤である。しかしそれらが消費者にそれ程人気がないのは、白い残留物を残す可能性があるからである。

グループは人気の高い大半の日焼け止めに使われているオキシベンゾンと呼ばれる化合物の安全性について特に懸念している。しかしオキシベンゾンに関する研究は乏しい。

ごく最近、疾病管理・予防センターは、国民の健康と栄養調査の一部として、2003−4年に6歳以上の代表的サンプルから集められた2,517人の尿のサンプルを分析した。雑誌"Environmental Health Perspective(環境衛生展望)"に今月発表された分析によると97%のサンプルにオキシベンゾンが発見された。

調査報告は更に、ヒトがオキシベンゾンにさらされることは"健康への悪影響とは関連がない"こと、日焼け止めは日焼けと皮膚癌から保護する重要な手段であることに注目している。しかし研究者達にはオキシベンゾンが体に有意な影響を持っているかどうかを決定するためには更なる研究が必要とされる。

"その意味は何か?"と日焼け止めのメーカーの相談役を務めているRigel博士は、問う。 "これらの化学物質が長年使われたために何か問題が起こったのを見た人は誰もいない。オキシベンゾンが危険であると言うのは誤解を招きやすい。" 
また、少数の動物調査は、オキシベンゾンは内分泌機能を破壊する可能性があるという懸念を提起した。数人の研究者達は理論上の懸念であって、そのような影響はヒトに示されたことはないと言っている。
2年前、Free Radical Biology and Medicine (遊離基の生物学と医学)に発表された別の研究は、日焼け止めが皮膚の中に吸収されて日光と反応するとどんなことになるかと厄介な懸念を提起した。その報告は、一定の条件の下ではオキシベンゾンや他の紫外線フィルターを使っている日焼け止めは皮膚に遊離基の損傷を与える可能性があると示唆した、それは理論の上では皮膚癌に発展する可能性のある過程である。その研究は皮膚の実験室モデルを使っているため、信頼できる指標ではないという研究者もいる。

しかし著者達は、損傷は紫外線が皮膚に浸透した日焼け止めに達した時のみに起こったことに注目した。彼等は、解決策は紫外線を遮断するために日焼け止めを塗りつづけることである、と言う。

"まずあり得ないように見えるかも知れないが、日焼け止めを繰り返し塗ることによって我々は皮膚に浸透したかもしれないUVフィルターに紫外線が達しないように自分を守るのである、"と報告書の主要な著者でカリフォルニア大学リバーサイド校の主任科学研究者であるKerry M. Hanson。"この時点で、オキシベンゾンを含んでいる日焼け止めが安全ではないときっぱりと主張するに十分な証拠はないと私は思っている。"

それでも、日焼け止めに使われているUVフィルターは"これらの分子が皮膚の中でどのように反応しているのか我々がよりよく理解できるように"検査を行う必要がある、とHanson博士は付け加えて言った。

彼女のよると、一つの解決策として、影響を阻止するために日焼け止めに抗酸化物質を加えることが考えられる。彼女はこの問題について日焼け止めのメーカーと相談している。

食品医薬品局は、消費者が買う日焼け止めのブランドに関する情報をもっと多く消費者に与える規則を作成している。日焼け止め指数が高く、肌を2つの紫外線、即ちUVAとUVBから保護する成分であるアヴォベンゾンとオキシベンゾンの組み合わせを含んでいる日焼け止めを、大半の医者はまだ推奨している。

アヴォベンゾンは又Parsol 1789とも呼ばれるが、日光ですぐに分解する可能性がある。しかしHelioplexを使っているジョンソン&ジョンソンニュートロジーナ、Active Photobarrier Complex(即効性光バリア複合体)を使っているアヴィーノやコパトーンのいくつかのトップブランドはそれを防ぐように調製されている。新しい成分Mexorylを含んでいるロレアル製品も又広域スペクトルの保護を与える、と医者達は言っている。

日焼け止めは肌を保護する一つの方法に過ぎないという事を心に留めておくことが重要である。人々は一般的に十分な日焼け止めを使用しないばかりでなく、日光の有害な影響から自分を守る他の手段をあまり取ろうとしない。

"人々は余りにも日焼け止めを中心にしている、"とMorison博士は述べる。"組合わせた保護にしたほうがいい。帽子、日光を避けること、一日のうち一番暑い時間帯を避けること、体をすっかり包むことはすべてするべき事の一部分である。"日焼け止めだけ"では不十分である。"