
リサーチ
日光に注意
灰色の、より雨の多い冬の後では、明るい夏の日光は歓迎される季節の訪問者であるが、日光に当たり過ぎると皮膚を損傷し、新しい研究が示しているように、心臓にも障害を与えることがあり得る。日光に当たると脂質過酸化に関与する遊離基を産生する結果となる。我々の動脈の中に溶菌斑堆積を引き起こすことになるのは、このような酸化脂質である。Eichler, Sies, Stahl 博士らによるこの最新の研究で、抗酸化カロチノイドの複合体が、リポソームを使ってヒトの皮膚細胞に投与された。その結果は非常に肯定的であった。以前の臨床研究は、リコペンを含んでいるカロチノイドは、紫外線にさらされることから守るかも知れないと論証した。今や、Stahl博士らのこの新しい研究によって、 トマトリコペン複合体が我々の日光浴のパートナーであると考える更にもう一つの理由が与えられることになる。
純粋に自然なトマトリコペン複合体であるライコマートは抗酸化作用を持つこと、生物学的利用能と効率において合成リコペンに優っていることが判明した。皮膚の健康を維持するのに役立つライコマートは多くの大メーカーで生産される補助食品の形で手に入る。
生きている有機体が紫外線に当たると光酸化反応が起こる。ペルオキソ基が脂質過酸化の進行に関与している。カロチノイドは、ペルオキソ基を効率的に捕捉し、脂質過酸化を阻害して、ヒトの皮膚において光から守る効果を示す食餌の抗酸化剤である。培養したヒトの皮膚の繊維芽細胞を使ってUVB(中波長紫外線)に誘導された脂質過酸化に及ぼすカロチノイド、リコペン、β—カロチン、ルテインの保護効果を調べた。カロチノイドはリポソームを媒介物として使って細胞に投与された。細胞は20分間UVB光線に当てられた。リコペン、β—カロチン、ルテインは、紫外線で誘導されたチオバルビツル酸反応物質の形成を1時間後に、カロチノイドを投与しなかった対照群の40〜50%のレベルまで減少させることが出来た。最適の保護に必要なカロチノイドの量は、リコペン、β—カロチン、ルテインに対してそれぞれ0.05、0.40、0.30 nmol/mg たんぱく質であった。最適レベル以上では、細胞のカロチノイドレベルを更に上げると酸化効果を高めるように作用した。
Eichler O, Sies H, Stahl W,
ヒトの繊維芽細胞におけるUVB照射に対するリコペン、β—カロチン、ルテインのそれぞれ異なる最適レベル
Photochemistry Photobiology, 75:503—6、2002
ヒトの繊維芽細胞におけるUVB照射に対するリコペン、β—カロチン、ルテインのそれぞれ異なる最適レベル
Photochemistry Photobiology, 75:503—6、2002
紫外線に皮膚をさらすとひりひりする日焼け、好ましい感じの日焼け、早期老化、皮膚癌を起こす原因になる。これらの結果は酸素遊離基の形成が1つの原因である。研究によって、リコペンのようなカロチノイドが、紫外線による影響を減少する一助になることが発見された。しかし夏の太陽からの保護は、食餌をライコマートで補助している人が次第に多くなっている理由の一つに過ぎない。この抗酸化力に富んだ複合体は、一年中我々の細胞を損傷から守り、健康な心臓を維持する。
22人のコーカサス人被験者を使った臨床研究が今年始めJournal of Nutrition で発表された。この研究は、カロチノイドが紫外線にさらされた皮膚に及ぼす影響を調べた。研究の結論として著者達は述べている、“(これらの観察から)普通の補助食品を加えられていない食餌からのカロチノイドは皮膚に蓄積して、測定出来る程度に光から保護する(少なくとも色素の少ないコーカサス人の皮膚においては)、それは細胞組織におけるカロチノイドの濃度と直接関係がある、と我々は結論する。”
Alaluf S, Heinnich U, Stahl W, Tronnier H, Wiseman S,
食餌のカロチノイドは正常な皮膚の色と紫外線光線過敏症に貢献する
Journal of Nutrition 132:399−403、2002
食餌のカロチノイドは正常な皮膚の色と紫外線光線過敏症に貢献する
Journal of Nutrition 132:399−403、2002
1995年のヒトの臨床研究で、β—カロチンと紫外線がリコペンとβ—カロチンの血漿と皮膚レベルに及ぼす影響を調べた。女性の被験者を紫外線に当てる前、120mgのβ—カロチンを1回補足して与えるとその結果、1日後血漿β—カロチンレベルが127%増加した。血漿や皮膚のリコペンレベルに変化はなかった。しかし紫外線に当てた後皮膚のリコペンレベルは31〜47%減少した。一方皮膚のβ—カロチンレベルは変化しないままだった。カロチノイドは、遊離基を抑制する過程で消費されるので、皮膚の細胞組織の酸化損傷を軽減するためにリコペンが優先的な保護の役割を果たしていると言われてきた。
Ribaya-Mercado JD, Gannyn M, Gilchrest BA, Russell RM,
ヒトを紫外線に当てる間皮膚のリコペンはβ—カロチンより優先的に破壊される
Journal of Nutrition 125:1854−1859, 1995
ヒトを紫外線に当てる間皮膚のリコペンはβ—カロチンより優先的に破壊される
Journal of Nutrition 125:1854−1859, 1995
