
リサーチ
「肌の保護におけるリコピンと他のトマトカロチノイド」
Dr. Joseph Levy (ジョセフ レビィー)
Dr. Joseph Levy (ジョセフ レビィー)
紫外線にさらされた肌は、有害な光酸化が引起こされ、最初の反応として紅斑が現れる。紫外線によって誘発される紅斑は、長時間紫外線にさらされる事、肌荒れ、皮膚癌などに関して最も重要な関係要因である。日焼け止めクリームは、主に休暇中に使われるが、休暇中に紫外線に当たる量は一年に大半の人々が平均してさらされる紫外線量の3分の1を占めるに過ぎない。最近の人間研究において、トマトに含まれるカロチノイド(フィトエン、フィトフレン、リコピン)は、紫外線によって誘発される肌の損傷に対して体の中から保護するという事がはっきり示されている。リコピンは、光酸化の間に生じる一重項酸化分子とペルオキソ基を捕足できる能率的な抗酸化物質であり、そのために紫外線によって誘発される損傷を減少する可能性がある。
実際、10週間トマトパスタを摂取すると紅斑が現れにくくなった。リコピンだけが光保護の原因であるかどうかを調べるために、合成リコピンの効果が、ライコマート(100%天然トマト抽出物)と、他の2つのトマトカロチノイド(フィトフレンとフィトエンによって強化された抽出物)の3つの効果が比較された。リコピンの摂取量は3品すべてについて同じであったが、紅斑の減少は、ライコマート(100%天然トマト抽出物)を摂取したグループでは特に顕著で、他の2つのトマトカロチノイドは合成リコピンの2倍効果的であった。その結果、我々は肌の保護的効果はトマトの他の微量養分と結合したリコピンの相乗的効果にある、と示唆する。トマトの植物栄養分による癌予防のメカニズムが我々の研究室の主要な仕事であり、数ヶ月前我々は、その抗酸化活性でよく知られているトマトカロチノイドが体の“抗酸化反応物質”を刺激することによって癌を予防するために作用することを報告した。“抗酸化反応物質”の刺激は、発癌物質や他の有害な複合物質に対する体の防衛組織動員の確立したメカニズムによるものであり、この防御組織を活性化することによって、トマトカロチノイドは第2相解毒酵素の産生を誘発する。これらの酵素は、癌の原因となるDNAの突然変異を引き起こす可能性のある発癌物質をより毒性の弱い、体から容易に排泄される生成物に変える。
