
リサーチ
トマトカロチノイド:前立腺癌との逆相関
いくつかの疫学研究はトマトの消費と前立腺癌との逆相関を示した。次の研究は、重要なトマトカロチノイドの前立腺癌の細胞培養への影響やトマトカロチノイドの血漿レベルと前立腺癌との相関を分析することによって、この現象を更に調べている。
ライコマートのトマト抽出液はこれらのカロチノイドに富んでいて前立腺癌と逆相関にあることが分かった。アメリカのBarbara Ann Karmanosがん研究所のOmer Kucukと同僚達による研究は、15mgのリコピンと他のトマトカロチノイドを供給するライコマートを1日2回毎日補足すると前立腺癌の生長を減少させるかもしれないと示した。
(Cancer, Epidemiology Biomarkers and Prevention, 10:861-8、2001)
食物に存在する種々のカロチノイドがヒトの前立腺癌に対する予防作用に関連する可能性があるかどうかを調べるために研究が計画された。研究は15種類のカロチノイドがヒトの前立腺癌細胞の3種類の株の増殖に及ぼす影響を評価した。
結果:
研究者はトマトカロチノイド フィトフルエン、ゼータ‐カロチン、リコピンは前立腺癌細胞の生長を減少させることを見出した。又ホウレンソウのネオキサンチンと褐藻類のフコキサンチンも細胞の生長を減少させた。しかし他のカロチノイドであるフィトエン、カンタキサンチン、β‐クリプトキサンチン、ゼアキサンチンは前立腺癌細胞の生長に影響が見られなかった。Kotake-Nara E, Kushiro M, Zhang H, Sugawara T, Miyashita K, Nagao A, カロチノイドはヒトの前立腺癌細胞の増殖に影響を与える、Journal of Nutrition, 2001 Dec; 131 (12) : 3303-6
この患者対照研究は血漿リコピン、他のカロチノイド、レチノール、α‐とβ‐トコフェロールの前立腺癌の危険への影響を調べるために行われた。研究には65人の前立腺癌患者と132人の癌でない対照者が含まれており、彼等全員に、1993〜1997年までMemorial Sloan-Ketteringがんセンターにおいて標準疫学質問表を用いて面接が行われた。カロチノイド、レチノール、トコフェロールの血漿レベルは高速液体クロマトグラフィーで測定された。
結果:
前立腺癌とリコピン、ゼアキサンチンの血漿濃度に有意な逆相関が観察された。血漿濃度が高いほど、前立腺癌の発症率が低かった。ボーダーラインの逆相関はルテインとβ‐クリプトキサンチンに見られた。α‐とβ‐カロチン、レチノール、α‐とγ‐トコフェエロールにははっきりした相関は見られなかった。この研究は、リコピン、ゼアキサンチン、ルテイン、β‐クリプトキサンチンと前立腺癌の間に逆相関のあることを確認した。Lu QY, Hung JC, Heber D, Go VL, Reuter VE, Cordon‐Cardo C, Scher Hl, Marshall JR, and Zhang ZF, 血漿リコペン、他のカロチノイドと前立腺癌との逆相関, Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention, 10:749−56、2001
個々のカロチノイドと前立腺癌の危険との関係を調査した疫学研究は一致しない結果をもたらした。更にこれらの相関を調べ、前立腺癌発生率がアメリカ白人より黒人が50%以上高い理由を調べるため、この研究の著者はアメリカの複数の医療機関にまたがった、母集団の患者対照研究(1986‐1989)で209人の患者と228人の対照者のカロチノイドの血清レベルを分析した。この母集団には40−79才の同一数の黒人と白人が含まれていた。
結果:
リコピンは前立腺癌、特に変性疾患に逆相関があることを見出した。他のカロチノイドは確かに危険度と関係しており、すべてのカロチノイドについてパターンは黒人と白人で同じであった。しかし対照者と第三回全国健康・栄養調査の両方で血清リコペン濃度は白人より黒人の方が低かった。このことはリコピン摂取の差異は、前立腺癌発生率における種族間の相違の一因になっている可能性を提起している。この研究の結果は統計的には有意ではないが、血清リコペンはアメリカの黒人と白人の前立腺癌の危険と逆相関であることを示している。Vogt TM, Mayne ST, Graubard Bl, Swanson CA, Sowell AL, Schoenberg JB, Swanson GM, Greenberg RS, Hoover RN, Hayes RB, and Ziegler RG, 血清リコピン、他の血清カロチノイドとアメリカの黒人と白人の前立腺癌の危険度、 American Journal of Epidemiology, 155:1023−32
ライコマートに関する研究が更に必要なら、http://www.lycomato.com/にアクセスして下さい。
